老舗のPCショップがまたも閉店することを知って思ったことだが、モノの良し悪しを判断出来ない無知なる消費者と、乱暴なやり方をしてでも消費者を独り占めしたいと言う販売店の存在と言う、2種類の大まかな原因があるように思う。
どちらも自分だけ得をしたいと言う考え方が根底にあり、過激な価格設定を行う販売側は、まともな価格設定をしている同業他社を廃業に追い込むことへと繋がるんじゃないだろうか?
消費者側もそう言う販売店ばかりを利用することは、利益を独占しようとしている過激な販売者の片棒を担ぐことになり、まともな商売をしている販売店の経営を危うくしてしまい、結局のところ自らの選択の自由を放棄し、特定の店に対しての依存度をあげることになってしまうと思うんだが。。。
乱暴なやり方をしてでも消費者を独り占めしたいと言う販売店や、商品やサービスに見合う妥当な価格より明らかに安いものを望む消費者。
そう言う世の中では、商売と言うものが成立しないように思う。
価格競争の名の元に共食いをし、その果てに産業自体が廃れてしまうのは、なんとも嘆かわしい。
秋葉原のPCショップ、PC-Successに続き、USER'S SIDEも閉店が決まってしまった。
利用したことがあるし、好きなショップでもあったのだが、そんなに頻繁に利用することも無かったが、機会があれば大概訪れるショップではあった。
PC-Successは、典型的な安売りショップでポリシーを感じなかったが、USER'S SIDEはWebでレビューを行ったり、品揃えも自分たちで良いと思うものを仕入れ、価値観の合う人(解る人)に買ってもらいたいと言うスタイルだった。
高信頼性と処理能力の高いものを組んで、それらを使ってどんなことをやるのかと言うところまでを視野に入れ、店内にデモ機も置いていた。
当然のことながら部材は、それ単体では機能を果たしたところで目的は実現しないので、使うことで何が得られるのかは想像するしかないし、知識に乏しい人には想像するのも難しい。
デモ機を展示し、想像するための手がかりを提供し、店側が消費者に歩み寄りを見せていたのに、上記のような価格破壊の安売り店や、価値のわからぬ者の為に閉店になったのは実に悲しいことだ。
私はMacユーザであり、PCは友人が組むのを手伝ったりした程度で、Macで利用出来る部材を購入する程度の利用ではあったが、Appleの直営店のPC版のような印象だった。
消費者は部品や機材が欲しい訳でなく、それを入手することで変わる何かを求めていると言うのを解っていたのだろう。
流行に流されて、価値のわからないものにお金を投じるのへの抵抗から、少しでも安くと言うのは自然な流れなのかも知れないが、安く買って損失を押さえるよりも、価値のわからないモノは購入しないか、価値を見出す目を養って欲しいものです。